56.CIAのこと
2015/12/08
Central Intelligence Agency(アメリカ中央情報局)ではありません。NapaにあるThe Culinary Institute of America(アメリカ料理学校)のことです。業務内容は勿論大きく異なりますが、何やら混同されるのを楽しんでの名付けのようです。
フィロキセラというぶどうの根に付く害虫被害で経営不振に陥ったナパの老舗「クリスチャン・ブラザーズ ワイナリー」をNew Yorkに本校のあるCIAが1億円で買収。それを50億円かけてリニューアルし、世にも珍しい料理学校・レストラン・ワイナリーの複合体に仕上げたのだそうです。
試飲は付かないものの、わずか10ドル支払っての一時間近い見学コースに参加しました。辻調理師専門学校とワイナリーやレストランを併設した感じで、優れたシステムと感じたのは、料理やパティシエの生徒さん達にぶどう栽培とワイン醸造の実習も課していたことです。2年制で700人すべての生徒がナパの学寮か民間に寄宿したりしているそうです。この発想は仲々だと思いました。即、地方創成に繋がるなと。
思うに北海道は食材の宝庫でありながら、田園滞在型宿泊や西洋料理系の飲食店は非常に少ないのが実情です。以前から画索していたワイン栽培・醸造学校を実績のある料理学校とのコラボレーションで行えば面白いなと考え始めています。
それにしても、見学ツアーでは50代の母親と20才そこそこの息子さんが一緒でした。勿論アメリカ人です。見学後に学校の人と何やら話し込んでいましたから、息子さんはきっと入学を検討しているのでしょう。
私共OcciGabi Wineryにもおおよそ週に一組の割合でワイナリー開設希望の方々が見えて、弊社醸造空間の案内を所望されます。人生を賭ける気のない人、資金計画の弱い人、育児に専念しなければいけない人には当方も翻意を促します。残念なことに、実はそういう人が多いのですが、、、。